セルフケアを体験しよう

 感染症対策をしつつ、セルフケアをテーマにした施設訪問型プログラムを行いました。


 まず参加者の中高生に自分を大切にしていますか?と聞いてみました。「普通にしていると思うよ」「している…と思うけど、まわりに気をつかいすぎてストレスたまる」などの声がありました。ストレスを誰もが感じている毎日のなかで、どのようなことをすると自分自身を大切にできるのでしょうか。いくつか自分でできる具体的な方法を体験しました。疲れたときや気分をリフレッシュしたいときに効果がある「クリアリング」、自分自身が落ち着いてここに存在することができる「センタリング」からスタートです。やり方を覚えて実践してみました。体感覚として効果を感じたり、気分が変わったりとさまざまな反応があり、生活のなかで取り入れてみたいという意見もありました。全員でクリアリング、センタリングをするとその場の空気も落ち着き安心感が広がりました。

 

 次に、五感に意識を向けるワークの体験です。これはマインドフルネスのひとつで「いま、ここ」に集中することです。普段意識することのない自分の感覚を丁寧に味わい自分と向き合う練習にもなります。その中のひとつを紹介します。ティンシャの音に目を閉じたまま集中して聴いてみる…というもの。音をどのように聴いているのか、受け止めてるのか、感じているのか、自分にとって好きな音色かそうではないか…など、人それぞれの受けとめ方や表現の仕方があることがわかります。このワークがきっかけで自分にとって好きな音は何か?という話題に発展しました。自分の「好き」を各自紹介してそれを受け止めてもらう体験がそこにはあり、自由で安心した空間のなかでのやり取りは誰もが楽しそうでした。


 後半は、今の自分の内側を表現することをテーマに塗り絵を行いました。題材はマンダラ、自然、生き物、幾何学模様などから直観で選びます。今の自分の感覚に従い自由に色を塗って仕上げていきます。BGMを聴きながらほどよいおしゃべり、それぞれが心地よく取り組んでいます。そのときあるアーティストの曲が流れてくると、「あ、これ踊れるよ!」とみんなの前で1曲ダンスを披露してくれるというサプライズもありました。塗り絵から突然のダンス!?と思われるかもしれませんが、その場にいるみんながそれを受け入れており自然な流れとして違和感なくダンスをするのも見るのも楽しんでいる!みんなが笑顔で素敵な楽しい空間でした!このようにみんなで創造する空間は格別です。塗り絵&ダンス&おしゃべりワークとしてセルフケアの時間を満喫しました。

 参加者からの感想をいくつか紹介します。

「塗り絵が楽しかった」

「自分を大切にすることは大事だけど、つねに意識をしていたわけじゃなかったから、少し意識してみようと思った」
「いつも楽しいし参加していると心がいやされる」

「自分のためになると思った、楽しかった」

「みんなといっぱい話ができた、みんなの思っていることに共感できた」

「学校の自活に似てためになる、次回も参加したい」

 次回もお楽しみに!

一般社団法人わたしのみらい

児童養護施設等で生活する高校生を対象に、大人になる/自立するってなんだろう、と自らが考える機会になるよう、プログラムを実施しています