マネープランとトラブル対応!

 今回は、全国の中高生を対象に、現地とオンラインのハイブリッドで開催した『わたしのみらいプログラム』の様子をレポートします!


 コロナウイルス感染状況が比較的落ち着いてきた時期に開催できたため、今回の会場は協賛いただいた企業様のオフィスを久々にお借りました。

「かっこいいですね!」

「こんなところで仕事してみた~い!」

 中高生にとっては普段の生活では中々触れられない、大人が働く空間は良い刺激になったようです。やる気もアップしたところでプログラムがスタート!

 
 前半はグループに分かれて『1か月ひとりで生活するにはどのくらい必要か』を実際に計算して、卒業後のマネープランを具体的に考えました。

 例えば家賃で言うと、同じグループになった参加者同士で、住む地域や希望の間取り等の条件を絞って、実際に物件を調べていくと、一つ一つに価格差があることに気づきます。他にも食費や洋服代、趣味にかけるお金など、それぞれの条件を絞るポイントや妥協できる点・しない方が良い点等を大人に聞き、グループの皆で話し合いながら、具体的に一か月の収支計画を作成して、最後にグループ毎に結果発表をしました。

 どのグループも堅実ながらも個性あふれる考えを披露してくれました。特に意識して貯金を盛り込んだグループもあり、皆で貯金の大切さも確認しました。希望する進路が進学か就職かでも、収入が違いマネープランは変わってきますが、収支のバランスを意識して金銭管理をしていくことが大切になることを認識しました。

 
 後半は社会的養護の先輩で社会人として活躍されている方を講師に迎え、自立後に実際体験した困り事やトラブルについて、その対応策と共にお話いただきました。

 グループワークではロールプレイで様々な勧誘を『断る』体験をしました。言葉巧みに参加者を勧誘する悪徳業者役のスタッフから、毅然と「やりません」「必要ないです」と意思表示ができました。そして、大人も子どもも実際に体験した事のあるトラブルを話し合い、情報をシェアすることで、困ったときは誰かに相談する大切さも体験できました。


 「どんなに注意していても、気がついたらトラブルに巻き込まれていた…という事もあるかもしれません。そんな時は、すぐに信頼できる大人に相談しましょう」と講師から繰り返し伝えられると、真剣な表情で頷く参加者の姿がありました。質問もたくさん寄せられ、とても充実した時間となりました。

一般社団法人わたしのみらい

児童養護施設等で生活する高校生を対象に、大人になる/自立するってなんだろう、と自らが考える機会になるよう、プログラムを実施しています